AI-D●『Be Very Quiet / 沈黙』  

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● Be Very Quiet / 沈黙
監督:Mona Nahm
タイ・アメリカ / ドラマ / 2004 / ‘25”00
「そこで静かにしているのよ。」母にそう告げられ身を潜めた幼ない少年。そこから彼が目にした光景は無残な母の姿だった。成長した少年を苦しませる憎悪と悪夢。ある人物を見かけたその日、彼は母の復讐を決意する。

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仏像、寺院、僧侶、お香の煙。
「Be Very Quiet / 沈黙」の各場面に
散りばめられた仏教的要素の数々。

それもそのはず、国民の約95%が仏教徒といわれるタイでは、
仏教は人々の日常から切っても切り離せない
絶対的な存在なのです。
男性に限っては、一生に一度は仏門に入り
修行する習慣もあるのだとか。

タイを訪れると必ず一度は出会う黄色い僧衣をまとった僧侶。
そして、エメラルド寺院に代表される、
きらびやかな装飾で彩られた寺院。
タイの仏教は日本の仏教とは全く異なったオーラを放ち、
訪れる人々を魅了し続けています。

こうした印象から、
「タイの仏教と日本の仏教って何が違うの?」と、
ふと疑問に思ったことはありませんか?

タイの仏教は、スリランカから伝わった
「上座部仏教」といわれるもの。
これは「修行をしたわずかな者のみ救われる」という、
釈迦没後に長い間定着していた思想を指します。
主な信仰国に、上記2カ国のほか、
カンボジア、ラオス、ビルマなど。

一方、日本の仏教は、
「釈迦はすべての人々を救いたかったはずだ」
という思想のもとに誕生した「大乗仏教」を指します。
主な信仰国に、中国、チベット、朝鮮半島など。

そうした経緯から、大乗仏教信仰者が
上座部仏教を「小乗仏教」とも
呼んでいましたが、差別用語とみなされ、
世界的にそう呼称しない
決議が下されたそうです。

「Be Very Quiet / 沈黙」を鑑賞するのに、
こうした背景的な知識はもちろん必要ありません。
ただ、仏教なくしては語れない、といえるほど
仏教が重要な鍵になっています。

それを真に感じることができるのが、
エンディングのフレーズ。
それは、全てを包括するような超越した思想なのです。

「Be Very Quiet / 沈黙」は、あなた自身の考え方や行動を
省みるきっかけになるかもしれません。

プログラムAI-Dより…
上映:8月5日(土)17:00〜

I-E●『Hayelet Bodeda (The Substitute) / 後任者』  

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●Hayelet Bodeda (The Substitute) / 後任者
監督:Talya Lavie イスラエル / ドラマ / 2005 / '19"00
軍の基地で働くゾハラは、悪環境での生活に耐えられない。
やっとの想いで得た異動命令。だが、赴任してきた後任者はそんなゾハラの期待を次から次へと踏みにじっていく。

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『イスラエルの兵役』

戦後生まれの日本人にはなじみの薄い兵役。
でも、世界に目をやると、
兵役を義務付けている国は、意外に多い。
例えば、アジアのこんな国・・・

○某人気俳優の兵役問題が話題になったお隣、韓国
 ⇒26ヶ月の徴兵制
○世界一の秘密主義国、北朝鮮
 ⇒156ヶ月の徴兵制(これは最長レベル)
○かたくなに社会主義体制を守る、中国
 ⇒志願制・徴兵制の併用

ヨーロッパは、昔から戦争・内戦の絶えない土地柄、
徴兵制をとっている国が多い。

○オーストリア・ギリシア・スイス・チェコ・
 デンマーク・ドイツ・ハンガリー・ポーランド・
 ルーマニアなどは、すべて徴兵制。
○フランス・イギリスは少し甘めの、志願制。
 戦争が大好きなアメリカ合衆国は、意外にも志願制。

さて、そんな中で、この映画「後任者」の舞台のイスラエル。
イスラエルといえば、宗教の聖地エルサレムをかかえ、
ユダヤ系のイスラエル人とアラブ系のパレスチナ人の紛争が、
未だ現在進行形で続く問題の土地。
この国の兵役制度は世界的に見ても特殊である。

というのも、通常、どの国でも兵役は
男子にのみ課せられる義務なのだが、イスラエルでは唯一、
女子にも兵役の義務が課せられているのだ。
18歳になれば男子で3年、
女子で2年もの兵役に服さなければならない。
これを男女平等ととるか、重すぎる義務ととるかは別として、
この「後任者」という映画の中で描かれるのは、
そんな特殊な兵役制度をとる、
イスラエルの軍隊の中の少女の話。

自由を奪われ、恋人からも家族からも
引き離されて送る厳しい生活。
そんな生活から逃げ出したくて仕方がない
少女ゾハラの悲痛な叫びなのだ。
監督はイスラエル人女性、もしかしたら、
彼女自身の体験談なのかもしれない。

プログラムI-Eより…
上映:8月4日(金)19:00〜