
● Milja / ミリヤ
監督:Maria Lappalainen
フィンランド / ドラマ / 2005 / ‘20”40
フィンランドの片田舎で母親と2人で暮らすミリヤ。そこへ、別居していた父親が戻って来た。幸せな家族の時間も束の間…。子供の目を通して見る社会問題。あなたも一緒に考えてみて下さい。
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『伏線を張る』
「ストーリーを考える上で非常に大切なのが、話の中に伏線を盛り込むことだ」ということを聞いたことがある。推理小説はもちろんのこと、何らかの解決がある話には、必ずと言っていい程、伏線が張られているものだ。
例えば、映画「シックス・センス」。あの話には、ラストに大きな秘密が隠されているわけだが、ラストに至るまでに、その秘密につながる伏線がさりげなく散りばめられている。そのさりげなく提示されたものが、秘密が明かされた時に、心の中でひとつずつ解決していく、それが、私は物語を面白いと思う瞬間だと思う。
「伏線」の話をもう少し。ちょっと硬いが、定義から。
伏線とは「後の方で述べる事柄を、あらかじめ前の方でほのめかしておくもの」(広辞苑)
●理想的な伏線…読者や観客が、真実を知った時に「あぁ、そうつながるのか!」と思えるのがよくできた伏線。解決されない伏線はNG。
●伏線の強弱…伏線が弱すぎると解決した時にそれに気がついてもらえないのでNG。逆に、強すぎると真実に達する前にばれてしまうのでNG。
●伏線を張るタイミング…伏線を張るのが遅すぎると効果は薄れてしまうし、早すぎると忘れられてしまう。見る者の意識に残っている間に解決させてしまわないといけない。
実は、伏線をうまく張るということは難しく、それを気づかせるということは至難の技なのだ。
と、まあ、伏線のことをあれこれと書きつらねつつ、そろそろ本題。
これは、ミリヤという少女が出てくる北欧フィンランドの作品。なぜこんなに伏線の話ばかりするのかというと、この作品の伏線の張り方がすごく上手い!と私は思ったから。たった20分そこらの話なのだけど、さりげなく提示される伏線が、巧みに最後につながる、よく練られた作品なのです。
みなさまも、ぜひ見てみてこの面白さを感じて下さい。
プログラムI-Cより…
上映:8月5日(土)21:00〜

● Going Home / 帰郷
監督:Chong Yew Fei
マレーシア / ドラマ / 2005 / ‘13”53
長い間家を空けていた娘。切ない事情を隠しつつ、失いかけたものを求めて父と母の元へ帰郷する。彼女の帰郷がもたらしたものとは…。
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『“赤”の魅力』
緑に囲まれた小道や空き地を、あたたかな風が通り抜けるマレーシアの田舎町。
「Going Home」のオープニングから流れるゆるやかなメロディーに身をゆだね、癒しの時間に入ったかと思いはじめたころ、突然鮮やかな“赤”が目に飛び込んでくる。穏やかな風景に異彩を放つ“赤”。映像をキリリとひきしめる瞬間だ。
多民族国家であるマレーシアには、中国系の人も多い。マレー系が約6割、中国系はそれに続いて約3割をしめるという。中国人移民とマレー人の間に生まれた人々を「ババ・ニョニャ」と呼び、新しい社会も築かれた。マレーシアのいたるところで中国の匂いを感じるのも、不思議ではない。
中国人社会では、赤が印象的だ。チャイナドレスの赤、提灯の赤、そして中国寺院の赤。中国の人にとって“赤”は、幸福や富貴を意味するという。人々のこころの拠り所に、“赤”はあるのだ。
マレーシアにも多くの中国寺院があり、その色がまぎれもなく息づいている。たとえば、とびっきり赤い夕陽が見られるというマラッカには、マレーシア最古の中国寺院、チェン・フー・テン(青雲亭)寺院がある。ビーチリゾートとして有名なペナンにも、極楽寺や蛇寺という、名前からしてインパクトのある寺院があるが、いずれも柱や屋根や内装などに赤色がちりばめられ、地元の人ばかりでなく、観光客をもひきつけてやまない。
私達にとって赤のイメージとは、危険や注意を表す色か、はたまた情熱的で熱い色か。しかし、色のもつ力は未知数。環境や心境や思い出などによって、そのイメージは様々に変わる。今まで感じたことのなかった優しい赤、切ない赤も、この「Going Home」の中に見つけられるかもしれない。
マレーシアの写真が見られます。
http://www.tourismmalaysia.or.jp/region/malacca/
プログラムAI-Bより…
上映:8月6日(日)10:00〜